「海棠の花が咲き誇る成都の街 その華やかさ、天下に並ぶものなし」 —陸游 「成都行」
「成都から見渡す絶景の展望 天上から下界を眺めるが如し」 —李白 「登錦城散花楼」
2020年3月、環球法律事務所(以下「環球」という)設立36周年という節目の年に、環球3か所目の支所として、成都オフィスが開設されました。
8月8日には、その開設を記念した式典が成都にて執り行われ、全国から所属弁護士・所員のほか、各方面の来賓の方々にご臨席を賜り、環球の発展にとって節目となる西南地区市場へ踏み出す様子を、しっかりと見届けていただきました。
成都への進出、その展望。
成都は悠久の歴史を持つ文化都市として、また、中国西南地区の要所として、古より栄えてきた街です。三国時代には蜀漢の都となり、五代十国時代には前蜀、後蜀の都が置かれたことから、文化遺産も数多く、1982年には、国務院より「国家歴史文化名城」として指定されました。
また、成都は中国西南地区における経済の中心地でもあります。シルクロード経済圏(一帯一路)及び長江経済ベルトの交差点という地理的優位性が、成都の近年の経済発展を支えてきました[1]。
成都はまた、中国西南地区における交通の要所でもあることから、市場が形成しやすく、人材が集まりやすいといった点において、商業・生活いずれにも適した都市とされています。成都は中国西部地区における中核的存在であり、対外経済開放における最先端の役割を担っていく都市として、リーガルサービス市場についても、現在及び将来、大きな発展が見込まれています。
環球の豊富な経験に基づいた確かな専門性 一つ一つの案件を丁寧に取り扱う。
環球は中国改革解放後に先陣を切って設立された法律事務所です。その後、36年余りもの歳月を、ただひたすら、より優れたリーガルサービスを提供することだけを目指し、一致団結を重ね、日々邁進し、切磋琢磨してまいりました。環球に在籍するパートナー、弁護士、所員全てが一丸となって精進を重ね、日夜研鑽を積んだ結果、現在では、中国の弁護士業界の中でも最も優れた大手総合法律事務所の一つとして名を馳せるようになりました。
この度の成都オフィスの開設は、環球の戦略上、新たな市場を見据えた展開へと舵を切ったことにおいて大きな意義があります。西南地区のリーガルサービス市場は、今後の発展が見込まれる重要な市場として、中国だけでなく、世界中から注目されています。環球がその知名度や管理経験を背景に、成都にオフィスを開設したことは、成都の経済発展におけるハイエンドなリーガルサービスへのニーズに着眼し、成都のリーガルサービス市場を新たな活躍の場と狙いを定め、今後、誇れる業績を生み出していくためであり、環球の発展にとって、大きな節目となる一歩です。
優秀な人材が集まる成都でのオフィス開設は、環球にとって積年の願いであり、環球のチャレンジ精神の現れともいえます。また、高成長を遂げる西南地区のリーガルサービス市場の開拓という自信に満ち溢れた一歩ともいえるでしょう。
環球法律事務所の劉勁容主任弁護士のメッセージ:成都オフィスの開設は、環球の西南地区における戦略の幕開けを意味しています。第一陣として加入したパートナー4名は、いずれも確かな実績と豊富な経験をもっています。現地における地方立法の研究や改正業務に携わった経験もあり、地域に密着したリーガルサービスの研鑽を積んだ人材です。また、パートナー3名及びその専門チームの加入により、銀行・金融、キャピタルマーケッツ、M&A、プライベートエクイティ投資、コンプライアンス・リスクマネジメント、税務・財産管理、エネルギー資源・鉱物資源、不動産、紛争解決等の幅広い分野において、環球の実力はさらに高まっていくはずです。
「知」の集積、幅広いサービス展開。成都オフィスは、その開設に当たって、王坤林弁護士、唐暁風弁護士、盛楓弁護士3名のパートナー弁護士並びにそのチームを迎え入れました。3名のパートナー及びその弁護士チームはいずれも、質の高い教育を受けてきた、揺るぎない法学の基礎をもつ人材であり、また、豊富な実務経験を有しています。現在、成都オフィスでは30名余りの弁護士が所属しており、クライアントから寄せられる国内外の各種案件において、質の高い全方面でのリーガルサービスを提供しています。成都オフィスは、今後、各パートナーによる牽引及び環球に在籍する人員全体のサポートの下、ひたすら邁進してまいります。成都オフィスは、西南地区の重要な戦略地としての優勢を十分に利用して、西南地区における環球の業務の斬新な発展をもたらすことでしょう。
環球法律事務所成都オフィスパートナー王坤林弁護士からのメッセージ:中国における8大大手法律事務所で構成する「レッド・サークル」の一つである環球は、その知名度、人材等の共有により、成都オフィスの心強い後ろ盾としてその発展をサポートすると同時に、成都を中心とした西南地区全体の業務の発展をも促進しています。成都オフィスの人材及び業務の発展はきっと、環球の総合力の向上につながるはずです。成都開設にともなう今後の環球の発展が期待されます。
全国の要所に拠点を置く環球の優位性。環球は現在、北京、上海、深セン、成都の東西南北4か所に事務所を構えています。4か所の事務所にて執務する各専門チームは、そのノウハウ、技巧、資源、経験を共有しながらチーム力を向上させるという密接な協力関係を築いています。環球のこれまでの優位なブランド力、一流の専門リーガルサービスのレベル、クライアント至上のサービス精神が、成都のリーガルサービス市場における各分野へと注入されれば、幅広いクライアントの多層的かつ総合的な、専門性の高い法的ニーズを満たすことができるでしょう。我々は「シンプル、実直、明朗」な環球の一員として、真摯な姿勢で、かつ向上心を持って、現地のリーガルサービス市場に新たな活力を注入していきます。また、それだけでなく、各産業における国内外のクライアントに、幅広い地域及び分野において、より高品質、高効率かつ全面的なワンストップ型リーガルサービスを提供していきます。
成都オフィスパートナー略歴
王坤林
王坤林弁護士は環球法律事務所成都オフィスのパートナーで、主に銀行及びファイナンス、紛争解決、M&A、コンプライアンス及びリスクマネジメント、建築工事及び不動産に関する業務を取り扱っています。王弁護士は、複数の政府機関、大手国有企業及び金融機関にリーガルサービスを提供してきました。その内容は、行政監督管理、国有企業におけるコンプライアンス、金融監督管理、金融機関におけるコンプライアンス及び統治、金融債券の発行、不良資産処分、プロジェクト融資、M&A・企業再編、金融派生商品等多岐にわたっています。紛争解決分野においては、最高人民法院で勝訴を収めた案件も複数手掛けてまいりました。また、王弁護士は2016年11月、もと中国共産党中央政治局常務委員、全国人民代表大会常務委員会委員長張徳江氏が四川省で開催した「民法総則」調査研究会に招待された経験もあり、その際に王弁護士が提出した立法に関する提案2件は民法総則三次審議稿に採用され、最終的に「民法総則」第三十二条、第百一条に組み入れられました。王弁護士は2020年、『LEGALBAND』において、「Client Choice:Top 15 Regional Stars」に選出されました。
唐暁風
唐暁風弁護士は環球法律事務所成都オフィスのパートナーで、主に紛争解決、エネルギー及び鉱業、一般企業法務及びM&A、不動産並びにキャピタルマーケッツに関する業務を取り扱っています。唐弁護士の主なクライアントは政府機関、大手・中堅国有企業及び民営企業、国内の上場会社です。唐弁護士は明晰な思考力、毅然とした態度を以て業務に臨み、紛争解決分野においては20年間を超える実務経験を有し、ビジネス紛争関連の法令、司法解釈及び裁判事例を熟知しています。また、不動産、会社支配権、投融資及び担保、商取引といった分野や権利侵害のリスクが高い分野において、千件近くの訴訟及び仲裁案件を取り扱った経験があり、クライアントから高く評価されています。唐弁護士は特に国有資産管理、会社コンプライアンス及びキャピタルマーケッツに関する業務の取り扱いに長けています。また、要請を受けて、複数回にわたり四川省及び成都市の地方法規の立法・改正作業に参加した経験があります。
盛楓
盛楓弁護士は環球法律事務所成都オフィスのパートナーで、主に金融、プライベートエクイティ投資及びプライベートエクイティファンド、個人クライアント向けの納税・財産管理、紛争解決等に関する業務を取り扱っています。金融分野において、盛弁護士は金融の仕組み、金融監督管理の理念、ルール及びその限界を熟知しており、金融機関のコンプライアンス管理、危機管理、紛争解決等のについて豊富な実務経験を有し、保険、銀行、信託等20余りの金融機関にリーガルサービスを提供しています。プライベートエクイティ投資及びプライベートエクイティファンド関連分野においては、国内外のインターネット、ソフトウェア、不動産、製造業等の業種のクライアントにリーガルサポートを提供してきました。個人クライアント向けの納税及び財産管理関連分野においては、百人余りの富裕層、個人株主に資産保護、資産移転、継承等の面における管理プラン及び納税最適化プランを提供し、複数のプライベートバンク、ファミリーオフィスの法律顧問を勤めた経験があります。また、訴訟及び仲裁の分野においては、クライアントのニーズに応じて全面的な紛争対応・解決案を提供しています。
環球法律事務所(成都オフィス)連絡先
成都市高新区天府大道北段966号 天府国際金融センター11号楼37階 郵便番号:610041
電話番号:(86 28) 8605 9898
FAX番号:(86 28) 8313 5533
Eメール:chengdu@glo.com.cn
[1] 出典:成都年鑑社——2019年巻『成都年鑑』